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#21 土を触ると癒されるよ!みんなで陶芸をしよう。


プロフィール

氏名 坂本 和歌子(Wakako SAKAMOTO)
職業 陶芸家
経歴 1979年大分県生まれ。
大分県立芸術文化短期大学美術科、デザイン専攻科にて陶芸を学ぶ。
卒業後、事務職の傍らうつわの制作や陶芸教室を開催。
26才の時独立して、陶芸家専業へ転身。
2007年 大分県杵築市に『wakako ceramics』を開設。
杵築市城下町の工房にてうつわの制作を行い、工房と大分市府内町の『chapel』で開講する『ceramic art school』にて陶芸を教えている。
作品は東京『CLASKA Gallery Shop“DO”』を始め、県内外のギャラリーやセレクトショップに出品している。
毎年、企業主催のセミナーにて講師を務める。陶芸のワークショップも積極的に行っている。

坂本さんはじめまして!本日はよろしくお願いします。
早速ですが、坂本さんの『hassh.in』を教えていただけますか?

私の『hassh.in』はうつわ作りと陶芸教室の両方を平行して行っています。
うつわ作りで常に取り組んでいる事は、「繊細な口当たりや手触りで、使いやすいこと」「美しい佇まい」を目指しています。プレゼントをして喜んでもらえるような、ちょっと特別なうつわをつくりたいといつも思っています。

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陶芸教室では、陶芸を通じていろんな人と出逢いたいという気持ちがあります。うつわづくりは楽しいのですが、制作だけしているとずっと一人の作業になってしまうんですよね。私は人と触れ合うことも大切だと思うので、「人と出逢いたい」「楽しさを伝えたい」という理由で陶芸教室をしています。


坂本さんの『hassh.in』はどういったキッカケでスタートしたんですか?

一番はやっぱりうつわをつくることが好きだからですかね。「短大時代に勉強したから」ということもあるのですが、26歳の時に陶芸で独立した際に、「大分だけでなくたくさんの方に私のうつわを楽しんでほしい」と思っていたので、東京のセレクトショップなどにお話にいったんです。まともに取り合ってくれないようなお店もあり、すごく落ち込みました。
「自分から売り込みに行くのではなくて、発見してもらえるようにならなきゃダメだ!」と、その時に強く思ったんです。恵比寿の坂の途中で(笑)

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「人に見つけてもらえるうつわをつくろう。」と心に決めて、大分に帰ってきてすぐに作品を紹介するホームページを作ったんです。そうしたらホームページを見てくれた東京のギャラリーから、「うつわを出品しませんか?」と連絡があって、それがきっかけで現在は多くのお店で取り扱ってもらっているんですね。海外からもお問い合わせがあります。
ですので、自分の原点にはあの東京での体験があるのかもしれません。そこから頑張れましたし、自分の方針が分かったんです。

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営業のエピソードはツライですね。そのホームページを見て問い合わせがあったということもすごいですね!しかも東京のお店で!

私のホームページを見て、声を掛けてくれたお店が『CLASKA Gallery&Shop“Do”』というお店なんですけど、非常に発信力のある有名なお店で、東京を拠点に、北海道や大阪にも店舗があるんです。おかげで日本各所で私の作品をみていただけます。

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その『CLASKA』さんのオープニング企画で、47都道府県各地から集めた、47の品々を一堂に展示する企画がありました。一県に一点ずつ面白い物を見つけようというテーマの元、大分県からは何故か私のうつわにお声をかけて頂いたんです。こけら落としで私のうつわを置いてもらえたのは、とても幸せなことでした。

坂本さんが取り組まれる中で、楽しいこと面白いことについて教えて下さい。

いろいろな方と、展示会や陶芸をきっかけとして出会えることですね。
「和歌子さんの器を、友人からプレゼントされて使ってます!」と言ってもらえたりとか。私自身はその人を知らないけど、その人が私のうつわを知っていてくれていて、うつわがみんなに私をつないでくれているんです。そういう事を知った時は嬉しいですね。

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人との出会いって自分にも勉強になりますし楽しいですよね!
では、坂本さんの陶芸家としての目標や夢を教えてもらえますか?

夢はヨーロッパで個展をすることです。ヨーロッパのうつわを見ると、重かったり、結構どっしりとしたかんじの器が多いんですよ。私の繊細なうつわが受け入れられるかどうかわからないのですが、どんな反応なのかも含めて挑戦してみたいです。
ヨーロッパの方はあまり、器を手で持つ習慣がないのですよね。フランス料理は、お給仕さんが配膳してくれた料理をナイフとフォークで食べるじゃないですか。「手で器を持って使う」という発想がないので、重くても良いのだと思います。日本では、手でうつわに触れる機会が多いですよね。「手や口で触れる」という感覚や楽しみをもっと伝えられたらおもしろいと思うのです。

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私のうつわを問い合わせてくれる方は、何故かヨーロッパのアンティークを扱っているオーナーさんが多いのです。私がうつわを作りはじめた頃はヨーロッパの陶器の事をあまり知らなかったのですが、どこかそういう雰囲気があるのかもしれません。 陶芸は奥深いので、私もまだ全然勉強不足ですが、目標は、海外の方にももっと私のうつわを使ってもらうことですね。

最後に坂本さんの頑張れる原動力を教えていただけますか?

好きな事だから頑張れるのもあるけれど、好きな事でも仕事にしてると辛いこともありますからね。そう考えると、やっぱり人ですね。教室の生徒さんや家族の応援があるので頑張れます。これまでの出会いのお陰で今がありますから、本当に幸せだと思います。

坂本さんに、実は前回取材させて頂いた今村さんから質問を預かっていますので、お答えください!

—Q.今村さん:「工房を杵築に構えようと思った理由はなぜですか?」」

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—A.坂本さん:「決めた一番の理由は祖父母の家だったからです。祖母が洋品店をしていたのですが、閉めて何もしてなかったので、そこを工房にしました。最初は現実的な理由でしたが、始めてから、じわじわと杵築の良さを感じるようになりました。今はここを工房にして本当に良かったと思っています。」

“私が知らない方でも、うつわが私に出会いを繋いでくれる”
繊細で美しく、使いやすい器だからこそ注目され、人との出会いを大切に想うからこそ沢山の方が応援したくなる魅力的な陶芸家、坂本和歌子さんでした!

次のhassh.inは誰でしょう?

次回の『hassh.in』は、坂本さんが「素敵な女性」と憧れている方。大分市平和市民公園能楽堂で広報を担当しながら、NPO法人みどりの森プロジェクトの代表理事を務める、林 弘美さんです!

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wakako ceramics

住所 〒873-0001
大分県杵築市新町381番
Tel 090-7395-6026
Mail info@wakako-ceramics.eek.jp
Web wakako ceramics

7月の展示会
「あの、夏の日」wakako ceramics exhibition
日時:2014年7月5日(土)〜2014年7月31日(木)
開催場所: LINGON cookies & gallery


8月の展示会
「おはなとうつわVol.3」wakako ceramics exhibition
日時:2014年8月下旬〜2014年9月上旬
開催場所: kamome