message01

#1 スペシャルティコーヒーの開拓者


プロフィール

氏名 山下 周平
職業 Tautona Coffee(タウトナコーヒー)Barista/Coffee roaster
1983年生まれ。大分県大分市出身。
大分県大分市六坊北町にて、コーヒー専門店「タウトナコーヒー」を経営。
スペシャルティコーヒーの提供や、コーヒー豆の焙煎・販売も行なっている。
Barista/Coffee roasterの顔をもつ、その道のプロフェッショナル。
コーヒーへの探究心と愛情が感じられる人柄と、可愛いラテ・アートも魅力のひとつ。

スペシャルティコーヒーとは?

01_02

通常のコーヒー屋さんとかスーパーで販売されているコーヒーはコマーシャルやプレミアムグレードというコーヒーが多くなってます。
「スペシャルティコーヒー」というのは、そのグレードがトップレベルの物なんです。
世界の生産量で、およそ5%ぐらいしか取れないんですけど、
そのコーヒーを僕らは使って、「お客様によりよい美味しいコーヒーを届けたい」と思い、地元である大分で開業しスペシャルティコーヒーを取り扱っています。

グレードがトップクラスなんですね!?

そうですね。でも、本当のトップはこの更に上に「COE(カップ・オブ・エクセレンス)」っていう品評会みたいなのがあって、そこが一番のトップグレードです。
各国で品評会があってその国々でその年度のコーヒーのトップが決まります。
やっぱり農作物なので、毎年フレーバーや特徴が変化していきます。

コーヒーって1年に1回しか取れないんですか?

収穫期が2期有るエリアもありますし、同じ産地でも一斉にコーヒーの実が出来ると収穫できないほど広大な土地や丘陵地が殆どでなので厳密に言えば1回ではないんですよ。
そして、収穫したコーヒーの中から先ほどのCOEという品評会に出したりグレード分けをしいきます。

では、そんなスペシャルティコーヒーを専門に販売されている理由はなにかありますか?

スペシャルティコーヒーは実は値段が高くて美味しいコーヒーを指している単語ではないんです。
サスティナビリティーとトレーサビリティーと言うキーワードがあります。
サスティナブルと言うのは持続可能なという意味があります。
コーヒーは産地まで辿って行くと農園主に払われる賃金と言うのはとても低いものです。それでは、農園を維持していく費用をまかなえません。適正価格で中間バイヤーなどを挟まないことで産地の方には正当な対価を支払う。そして私たちは持続的に良質のコーヒーを手にする事ができます。
トレースと言うのは追跡という意味ですが、お店に入荷してくるコーヒーがどの国の何処で取れてどの様な方法で日本に入荷しているかなどを追跡できる物が殆どです。
中には収穫エリアの位置情報がGPSとかで管理されている所もあったり土壌や肥料などもトレースできたります。

ビックリです。コーヒーの世界ってすごい奥深いんですね。
山下さんは何故このお仕事をされようと?

話は単純なんですけど、僕、昔コーヒーが飲めなくて。

え?飲めなかったんですか?

一切飲めなかったです。というか、苦手だったんですよ。
あるとき、スタバの抹茶クリームフラペチーノっていうのを飲んで、「ココで働いたら、コレいっぱい飲めるのかな?」と思ったのがスタートです。

えぇぇ。意外なスタートなんですね。

01_03

でしょ?
で、働いていく中で、コーヒーではなくて最初の着眼点はバリスタ*っていう職業だったんですよね。
働いているスタッフをバリスタと呼んでいて、接客であったり働き方とかに憧れたのがスタートでした。
そして、バリスタにハマッていくと飲まなかったコーヒーも飲むようになりもっと美味しいコーヒーやエスプレッソをと追求してたら12年位たってて、自分のお店を出してましたね。
まだまだ追求の途中ですけど

*「バリスタ」=エスプレッソの抽出技術者の事をいいます。

そういえば「タウトナ」ってどういう意味なんですか?

「タウトナ」っていうのは、アフリカの方の言葉で「ライオン」という意味があるんですよ。
僕が最初に使ってたエスプレッソマシーンが、イタリア語で「ライオン」
って言う意味があったのですが、日本では使えなかったんですね。
屋号を色々探しているうちにタウトナマインという鉱山の名前を見つけたんです。
向こうの言葉(南アフリカのソト語)で、金の鉱山についてる名前なんですけど、「偉大な(大いなる)ライオン」という、意味があるんです。
そこで掘り出される宝物の様な美味しいコーヒーに出会って欲しいなと思いつけました。

「タウトナコーヒー」を始めようと思ったきっかけを教えて下さい。

どれだけ時間がかかろうとも、豆の買い付けや、焙煎をしたり、抽出してお客様に提供するっていう一環性のある事がやりたかったんです。
バリスタは最終的にお客様に商品(コーヒー)を渡すっていう橋渡し的な役割だからこそ、自分の手の広げられる範囲で勉強しておくって大切な事だと思うんです。
だから京都から地元の大分に戻り自分の出来る限りの美味しいコーヒーを提供していこうとお店を初めました。

今、山下さんが取り組んでて、一番楽しい事は何ですか?

「接客」と「焙煎」ですかね。

01_04

「焙煎」っていうのは、やっぱり自分の思った様に、自由に調整できるからですかね?

んー。できますけど、気温とか湿度とか、いろんな要因が関係してくるので、結構難しいんですよね。だから、豆の状態もいつも違うし、絶対毎日同じように焼けるかというと、そうではないんですよね。
でも、お客様に商品を提供する時に全く味の違うの出してたら大変ですよね!
だから、少しでもブレを無くしつつ美味しいっていう焙煎の方法を、日々自分の中で探っています。それこそ失敗して何キロも商品に出来ない時もあります。
そんな時はトレーニングで抽出したりして失敗原因を探ったりしますね!
「接客」っていうのは、バリスタのメインの業務ですね。
お客様にコーヒーを出すだけだったら、オートの機械でもできるので、それを美味しくとか楽しくさせるっていうのは、バリスタの技量だったりとか、ほんのちょっとした心使いですよね。
日々ちょっとした事で、お客様の満足度を高めるっていうのが楽しみですね。
結構苦手分野なのでウサギちゃんのカプチーノとかで笑いをとったりとかもしてます(笑)

01_05

山下さんの夢や目標を聞かせて頂いてもよろしいですか?

一番近い目標だと、大分で「タウトナコーヒー」や「スペシャルティコーヒー」を知らない人が、ゼロになるように啓蒙活動とか日々の営業を頑張る事です。
そして大分のコーヒー文化がもっと多くの人に広まるようにですかね?(笑)

皆さんに知ってもらいたいですね!
hassh.inでも是非オススメさせていただきます。
最後に。山下さんの原動力の源は?

単純だけどコーヒーが好きなのと、コーヒーを口にしたあと 美味しい!って言うお客様の言葉ですかね。

コーヒーへの熱い想いが伝わってきました!
更に美味しいコーヒーを追求し、hassh.inし続ける、
山下 周平さんでした。

次のhassh.inは誰でしょう?

次週公開のインタビューは、約10年前。あるカフェのコーヒーが縁で知り合った、有機野菜を販売している河崎 憲二さんです!

01_06

Tautona Coffee(タウトナコーヒー)

住所 〒870-0841
大分県大分市六坊北町4-5-2
Tel 097-574-9933
Web ホームページ
Facebookページ