
プロフィール
氏名 | 林 弘美(Hiromi HAYASHI) |
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職業 | 平和市民公園 能楽堂 企画広報 NPO法人 みどりの森プロジェクト 理事長 |
経歴 |
大分生まれ大分育ち。 大分市内でセレクトショップを10年間経営しその後、東京へ。 セレクトショップで扱っていたブランド(マルタン・マルジェラ)の日本社に勤務。ショップマネージャー、セールスプロモーションを経て、最終的に人事を担当。コレクション等で東京やパリを行き来する生活を送る。 東日本大震災をきっかけに大分へ帰郷、大分県立大分支援学校にて、前職の人事の経験を活かし、就労支援アドバイザーとして勤務。 同時に東京の代々木公園で経験したノルディック ウォ−キングを大分でも楽しもうと、現在の『NPO法人 みどりの森プロジェクト』の前身である、『ノルディック ウォーキング クラブ オオイタ』を創設する。 2013年4月から『平和市民公園 能楽堂』企画広報を担当し、『能』の紹介だけではなく様々な取り組みを実施している。 |
林さんはじめまして!本日はよろしくお願いします。
早速ですが、林さんの『hassh.in』を教えていただけますか?

本業は平和市民公園能楽堂の企画広報をしております。
『能』というのは、”身近ではない”イメージや、”どうやって観劇するのかわからない”方が多いと思います。特に若い世代の方々は大分市に能楽堂があるのをご存知ない方や、知っていても来たことがない方が多いのではないかと思います。
本格的な造りの公共施設としての能楽堂は、九州には福岡の大濠公園と大分の平和市民公園能楽堂の2つしかありません。その中でも平和市民公園能楽堂の造りは日本全国に十数箇所しかない貴重な建築物の一つです。大分には素晴らしい能楽堂があるんです。
「皆さん、是非一度来てみてください。」という活動を企画広報の仕事で行っております。『大分の宝』と呼んでいいと思うんですけれども、それを皆さんに知ってもらう活動です。

NPO法人の方では”森林セラピー”と”ノルディック ウォーキング”を広める『みどりの森プロジェクト』という団体の理事長をしております。
森林セラピー(森の癒やしの力を借りて、皆さんに元気になっていただく活動)は大分市が取り組んでいる事業の一つですが、私達の団体は高崎山を担当させて頂いております。高崎山のセラピーロードというのは他にはない唯一の場所です。野生のお猿さんに会えて、山頂に大友氏の山城の遺跡があります。日本全国探してもこのようなセラピーロードは他にないと思っております。
現在の活動の中の基本にあるのは、大分に対する愛情です。能楽堂も、人に癒やしを与えてくれる森林資源が沢山ある大分の中にある高崎山も、皆さんにその素晴らしさを知って体験していただきたいという共通点があると思っています。

さらに私も驚いた共通点が。能楽堂の屋根は外から見ていただくとわかるのですが、実は設計者の方が大分市のシンボルである高崎山をイメージして山の形をデザインして造っています。
あるポイントから見ると、2つの高崎山が並んでいるように見えます。
取り組まれている2つの『hassh.in』の中で、共通の部分が出てくるってすごい偶然というか。運命みたいな出来事ですね!林さんの能楽堂への想いを教えてもらえますか?
能楽堂は古典芸能を演じる舞台なんですが、広大な公園内に立地している点から景色もいいし、素晴らしい匠の技が沢山あります。
能舞台は天然の音響空間です。もともとPA(電気的な音響拡声装置)などない、室町時代に『能』は始まって、神様への捧げ物で老松には神が宿るといわれています。神様の前で芸能を奉納するその”舞台”なんです。

室町時代には足利義満に熱く保護され、広く受け入れられて来ました。屋外で行われていたので照明もなく、白い玉砂利を敷くことで太陽の光が能楽師の顔にあたって照明の代わりになっていたり、舞台も声がパンと前に出る様に松の描かれた板が、響板の代わりになっています。舞台の板も樹齢200年以上の節のない天然檜の無垢材を使用しています。それを薄く貼り合わせていて下が空洞になっていますので、音がポーンと反響するような作りになっています。

そのような素晴らしい天然の音響施設ですので、『能』だけでなくアコースティックのコンサートでも”素晴らしい音”を楽しんでいただけます。
昔から考えられて設計している伝統的な作りなんですね。音楽のイベントもされているんですか?
私は、ボサノヴァ・ブラジル音楽が好きで、自分も少しウッドベースを演奏しています。東京に居た時もよくLiveに通ったり、自分の演奏の機会をいただいていました。今、能楽堂に来ていただいているアーティストの方々は、その時のご縁がきっかけになっています。

そう考えるとご縁って全部繋がっていますね。大分で経営していたお店のお客さんが今になって能楽堂に来ていただいたり、趣味で知り合った方と一緒に何かできたり、ご縁がご縁を繋いで繋がっていって本当に嬉しいです。
縁って本当に不思議ですよね。林さんがそうしていく中で面白いことを教えてもらえますか?
皆さん同じだと思いますが「まず自分が楽しまないと、人に楽しさを伝えられない。」と思っています。
それが私の原動力になっています。
それって素敵ですよね。能楽堂の企画広報として、みどりの森プロジェクトの代表としての林さんの今後の目標を教えてもらえますか?
おかげさまで、仕事では”チーム”のスタッフが、みどりの森プロジェクトでは”仲間”が、自分が「楽しい。」と、思って始めたことに賛同してくれ、少しずつ増えてきていると感じています。
同じことに取り組んで乗り越えていく中で、信頼関係がすごく生まれてきています。
自分が持っていない素敵な所を持っている、素晴らしい方が周りに沢山いるので、助けられていますし、その方達が輝いてもらえるような、そういった場所を増やすことが目標です。
林さんに、実は前回取材させて頂いた坂本さんから質問を預かっていますので、お答えください!
—Q.坂本さん:「トレッキングでおすすめの絶景ポイントはありますか?」」

—A.林さん:「おすすめの絶景ポイントは新しく整えられた、高崎山山頂です。」
今まで木で覆われていた高崎山山頂ですが、大分市が環境省に許可をもらい、山頂の木を伐採して間引きました。右は大分市内から臨海工業地帯、左は別府湾から日出方面、左後ろは由布岳・鶴見岳が見える絶景ポイントが出来ています。
是非、狼煙台の遺跡の上からも見てみて下さい。というか、一緒にいきましょう!
高崎山ってお城があった痕跡が今も残ってるんです。
「え、こんなに素晴らしいのに、普通に見に来ていいの!?」というぐらいの状態です。
能楽堂では企画広報として、『能』の素晴らしさだけでなく、新しい取り組みとして『能楽堂Ars Schola(アルス スコラ)』を開催し、場所としても素晴らしい事を伝える傍ら、『NPO法人 みどりの森プロジェクト』の理事長という立場で『森林セラピー』、『ノルディック ウォーキング』、『高崎山』の”楽しさ”を発信する、林 弘美さんでした!

平和市民公園 能楽堂
住所 | 〒870-0924 大分県大分市牧緑町1番30号 |
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Tel | 097-551-5511 |
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