深田さんはじめまして！本日は宜しくお願いします。
早速ですが、深田さんの『hassh.in』を教えていただけますか？

演奏したり歌うことの楽しさを一人でも多くの方に伝え、音楽を身近に感じてもらおうと発信していることですね。音楽を楽しむ方を増やしたいですね。

現在は日出のライブスポット『Base-1』で、ジャズ教室やライブを行なっています。他にも大分や、別府でも個人レッスンやグループレッスンをしていますし、時にはご高齢の方には自宅まで行ってレッスンしたりします。
内容は、ヴォーカル、ギター、ピアノ、ドラム、ベース等をひと通りレッスンしています。
昨年からジャズカフェ酒場 アルファをオープンし、連日生演奏を行なったりもしています。
『音楽』って人を癒やせますし、癒やされますよね？ジャンルを問わず、生活に音楽を取り入れる事が大事で、音楽を通して人間としていろいろ音楽に勉強させてもらっています。

音楽を聞いて考えさせられる事ってありますよね。今の『hassh.in』はどんな思いからスタートしたんですか?

中学の時からバンドをはじめて、東京で18才から15年間ベーシストとして、プレイングマネージャーとして音楽の企画・実践をしていました。

バブル最中の景気のいい時代で、自分もどんどん忙しくなりすぎて、音楽をプレイする時間が少なくなっていったんです。もう一度純粋に音楽をしようと思い、32才の時アメリカに渡りました。
ニューヨークで本来の自分にだんだん戻ってきましたね。
ダウンタウンに住んでいたのですが、歩いて10分くらいの所にディスコが10軒程あって、毎夜ディスコをハシゴして遊び回っていましたね。(笑)

貧富の差が激しい街でしたが、そこの人達は日々生活を楽しんでいます。それに音楽が生活の中に溶け込んでいるんですよ。なにかあったらすぐに踊りだすし、歌い出すし。
日本の若い人達に是非見てもらいたい街だと感じましたね。

どんな世界でも同じだと思いますけど、好きな事でご飯を食べていくのはすごく大変なことなんです。しかし、それをも上回る素晴らしいことを音楽が与えてくれるんです。
僕は何も持っていなかったんですが、音楽はたくさんのことを僕に与えてくれました。
家族もそうですし、大分に帰ってきてからは通算200人くらいの人に教えてきました。
僕を取り巻くすべてのものは、音楽が与えてくれたと思っていますし、それがなければ周りの素晴らしい人達に会える環境もなかったでしょうね。

本当はアメリカに永住しようとしていたのですが、アクシデントに見舞われたり怪我をしたりで、帰国せざるを得なくなりました。音楽の神様に必然的に「日本に帰りなさい。」と言われたんだと思いますし、アメリカにいたらそのまま何でもやりすぎて、死んでいたと思います。(笑)
帰国してからはしばらくカルチャーショックに陥って、自分が何をすべきかわかりませんでした。

やがて「自分が培ってきた事、勉強し学んできた音楽で、生まれ育った大分に恩返ししなさい。」と言われた気がしたんです。

そこから大分でスタートしはじめたんですね。音楽を『hassh.in』する中で楽しいことを教えてもらえますか？

やはり人との出会いですね。音楽を通して知り合い、いい形でもっとその方達と生きていることを分かち合うことが出来たら、それが一番素晴らしいと思います。
音楽をする人は音楽が好きな人に対して、すぐに気を許しちゃうんですよ。
年齢とか楽器が良い・悪い、上手い・下手関係ないんです。『音楽』というところで繋がっていて楽しいんですよ。

好きな事が合うとお互いグッと近くなれますよね。深田さんの目標を教えてもらえますか？

常に音楽に対する好奇心を大事にすることですね。自分は一生音楽を通じて、日々変わり続けていきたいと思っています。
若い人達に追い越していって欲しい反面、僕も追い越されないように頑張るのが理想ですね。
お山の大将にはなりたくないし、僕が「これくらいでいいかな。」と思ったらそこで終わってしまうし、音楽は深いから尽きないんですよ。何事も諦めないことですね。
どんなことでも、やりたいと思ってチャレンジしていると、出来ないことはない。日々ごはんを食べるように一歩ずつ進化していく。これが大切だと思います。

だから音楽で自分を高めたいと思う人は、音楽で「これが必要かもしれない。」と思うことには全部トライするんですよ。そういうことは率先して全部試してみる。音楽でも人生でも、なんでもそうだと思います。
僕も楽器を弾き始めたら時間を忘れますしね。

今62才で「死ぬまでに少しでも上手になればいいな。」と思ってやっています。
だから面白いんですよ。音楽に関してはもっともっと自由になるのが僕の目標。
だから、死ぬ時に僕としての目標は完結ですね(笑)

一生かけての目標ですね！最後に深田さんの原動力を教えていただけますか?

本当に音楽が好きなだけですね。
少しでも誰かの為になればいいと思ってやっています。常に音楽を自分の中で感じれるのは素晴らしい事ですから。
人間はいつ死ぬかわからないじゃないですか？死ぬその時まで、音楽で自分を癒して、人も癒したいですね。
自分の生まれてきたことに意味があるのなら、音楽を少しでも継続し、おこがましいですけど大分の為に伝えていきたいです。

深田さん、実は前回のインタビューさせて頂いた藤井さんから、質問を預かってますのでお答えください！

—Q.藤井さん：「このお店のテーマはどうやって決まったんですか？（笑）」

—A.深田さん：「うちの奥さんの個性×僕の個性÷2ですね。（笑）
最近では奥さんの方が強いから、僕の個性がどんどん薄れていって和風になってきてますけど（笑）」

38才で帰郷し大分で出来ることを模索しながら、自分が学んできた音楽を少しでも伝えようと大分の音楽を熱く盛り上げ、今もなお活躍するジャズミュージシャンの深田さんでした。

次のhassh.inは誰でしょう？

次回の「hassh.in」は、次回の「hassh.in」は、街づくりに直結している建物を造り、大分県を真剣に考え国内外で活躍しており、深田さんのお店で音楽を一緒に楽しみ合う、一級建築士の光浦さんです！